公明党神奈川県議団

ホーム所属議員 重点政策 活動リポート ニュース 本会議 常任委員会 特別委員会 ご意見・ご要望

本県における自殺対策について

佐々木 正行議員 (相模原市)

質問要旨

我が国では、平成10年以来、14年連続して、毎年3万人以上の方が自殺により、命を落とし続けており、本県でも、毎年1800人前後の方が自殺で亡くなっている。
WHO・世界保健機関では、「自殺は、その多くが防ぐことのできる社会的な問題」であると明言しているように、社会的努力で避けることができる死であるというのが、世界共通の認識ともなっている。
国も、自殺対策の指針となる「自殺総合対策大綱」を2007年以来5年ぶりに見直すこととしたが、特に若年層の自殺が増加傾向にあることを踏まえ、児童・生徒の自殺予防を打ち出したのが特徴となっているほか、対象を明確にして自殺対策を 推進するため、自殺未遂者対策を充実させることも盛り込まれている。

そこで、若年層の自殺対策及び自殺未遂者対策について、本県の取組みの状況と今後の方向性について伺う。

黒岩知事答弁

本県の若年層の自殺対策及び自殺未遂者対策についてお尋ねがありました。
本県の自殺者数は、近年1,800人前後で推移し、若年層も250人前後と深刻な状況が続いており、自殺対策は継続的に取り組むべき課題であります。
若年層の自殺対策については、教育の中での取組みが重要であり、いのちの授業として、『いのち』を大切にする心をはぐくむ教育を推進しております。
小中学校では、モデル校を指定して、自殺対策の視点を採り入れた授業を行っております。
また、中高生に対しては、県警と学校が連携して、「いのちの大切さを学ぶ教室」を開催し、その授業を受けた生徒からの感想文を対象に「作文コンクール」を行っております。
さらに、学校現場での教員が、生徒の心の変化をキャッチして、自殺を未然に防ぐことができるよう教職員向けの出前講座や、採用6年目の全教職員を対象とした研修講座を実施しております。
今後とも、こころの電話相談、ゲートキーパーの養成、職場のメンタルヘルス対策など、総合的に取り組む中で、若年層の対策を推進してまいります。
次に自殺未遂者対策ですが、未遂者への支援は、再度の自殺を防ぐために重要なことであります。そこで、これまで医療機関、消防等関係機関を対象に、未遂者にいかに対応すべきかについての研修を行ってまいりました。
今年度は、救急医療機関で、未遂者にどのようなフォローがされているか把握するための調査を行います。
この調査結果を分析し、未遂者や家族が必要とする精神科医療ケアや生活支援が受けられるよう、医療機関、保健福祉事務所などの相談機関とのネットワークづくりをめざしてまいります。