公明党神奈川県議団

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脳梗塞の早期発見に資する「FAST」の普及について

谷口 かずふみ 議員 (大和市)

質問要旨

脳梗塞は、いわゆる”脳梗塞”と診断を受ける以前から、兆候が表れることから、兆候を早期に発見し、対処することが重要となる。
脳梗塞の症状には、最も多い半身の麻痺の他、半身の痺れ、言語障害などがあり、その兆候を早期に発見し、重症化させないための対処方法として、「FAST」がある。
FASTとは、「F」、顔(Face)の麻痺、「A」、腕(Arm)の麻痺、「S」言葉の障害(Speech)の3つと、「T」発症時刻(Time)の確認を加えたもので、これに従い、即救急要請を行うことが重要である。
脳梗塞で重要な事は、早期発見と発症からの早期治療であり”血栓溶解療法”と呼ばれる脳梗塞の治療法は発症から4.5時間以内が必須である。
それだけに、FASTによって、早期に発見することが重要であり、これこそが後遺症を残さない為の最大の予防となる。

そこで、脳梗塞の発症時に重症化しないため、その兆候に早く対処するための対処方法「FAST」は非常に有効であると考えるが、この普及啓発への本県の取り組みについて伺いたい。

保健福祉局長答弁

脳梗塞を含む脳卒中は、迅速な診断や治療を行わないと、重度の後遺症が残りその後の生活に支障をきたします。また、毎年約7,000名の方が脳卒中で亡くなっており、県民の死因の第3位となっています。
そのため、県では、脳卒中などの生活習慣病の予防に関する知識について、ホームページやリーフレットにより啓発するほか、救急医療体制の整備に取り組んでいます。
脳梗塞は前触れ発作がある場合がありますので、患者が前触れ発作をいかに早く認識し、適切に対応していくかが、その後の治癒や回復にとって重要になります。
脳梗塞の前触れ発作はいろいろあり、国立循環器病研究センターのホームページでは「FAST」を紹介しており、また、厚生労働省のホームページでは「FAST」の3項目の他に、「足がもつれて歩けない」「ものが二重に見える」などといった内容を加えた8項目を前触れ発作として掲載しています。
いろいろあります前触れ発作のうちどれを選択するかは今後検討いたしますが、いずれにしても脳梗塞の発症に早く対処するためのチェックポイントを定め、保健福祉事務所で開催される県民向けの救急法に関する講習会の場や、県のホームページなどを活用して広報に努めていきます。
また、健康寿命日本一をめざす取組みの中で、市町村や関係団体に対しても、そのチェックポイントの普及啓発を働きかけていきます。

要望

保健福祉事務所に関しては御答弁の中で、まず平常時の役割分担を決めていく中で大災害時の役割を考えていくという話があり脳梗塞の関連の「FAST」でありますけれども、8項目の話もありましたが、実はご存知だと思いますけれども、この「F・A・S」、「Face」「Arm」「Speech」これだけで約9割の兆候をカバーできていることもあります。まあ、そういう意味で、全部をカバーしなければいけないのが理想的でありますけれども、しかしながら約9割をカバーしているここをシンプルにしてすぐ兆候を発見できる、そういう取組みも大事だと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
今日、「FAST」について取り上げましたが、言うまでもなく、まずは生活習慣病の予防、これが一番大事であります。さらに、こうした「FAST」のような早期発見の努力と同時に、この血栓溶解療法を担う医療体制の整備についても、県ができる範囲の中で、是非努力をお願いしたいと思います。