公明党神奈川県議団

ホーム所属議員 重点政策 活動リポート ニュース 本会議 常任委員会 特別委員会 ご意見・ご要望

引地川の河川整備について

谷口 かずふみ 議員 (大和市)

質問要旨

近年の地球環境や都市環境の急激な変化に伴い、従前なら数年に1回発生するかどうかであった時間降水量を、毎年発生する事象として想定しなければならず、その対策は、更に緊急性を高めている。
引地川は、現在、河川改修途上の川であるが、本年4月には、発達した低気圧による大雨により、護岸の崩落が起こったほか、河川周辺地区において、床上、床下浸水が複数箇所で発生した。
県は引地川を、平成22年に策定した「都市河川重点整備計画」に位置づけ、順次整備を進めており、これまでに約7割が整備されている。
河川整備は、下流域から順次と言う基本的な考えは理解するが、4月の被害などを目の当たりにすると、たびたび災害を引き起こす危険箇所に関しては、順次の整備の枠を超え、何らかの手を打つべきである。

そこで、現在の引地川の河川整備状況を確認するとともに、たびたびはん濫注意水位を超えるような箇所への応急対策等の考えはないのか、併せて伺いたい。

県土整備局長答弁

県は、引地川について、平成22年3月に策定した「都市河川重点整備計画」いわゆる「新セイフティリバー」に位置づけ、時間雨量概ね60ミリメートルの降雨に対応するため、遊水地や護岸の整備を進めています。
これまで、遊水地については、大庭遊水地を平成5年に完成させ、現在、藤沢市の北部において下土棚遊水地の整備を進めているところで、平成27年度の供用を予定しています。
また、護岸については、整備が必要な延長16.9キロメートルのうち、平成24年度までに12.5キロメートルを整備し、約74パーセントの整備率となっています。
護岸が未整備の4.4キロメートルのうち、下土棚遊水地から上流の、藤沢市と大和市の境にある大山橋までの、約2キロメートルの区間は、川幅が狭いことから、早期に整備する必要があります。そこで、昨年度から測量などの調査を開始し、今年度から用地買収に着手します。
次に、水防団の出動の目安である、はん濫注意水位を、たびたび超えるような箇所では、あらかじめ、川の水が溢れないように、土のうを積み上げて、堤防を高くしたり、水が流れやすくなるよう、川底に堆積した土砂を掘削するなどの応急対策が有効です。
また、下水道を管理する市と連携して、堤防の高さより宅地が低いため、水はけの悪い箇所の排水を改善する対策も有効です。
そこで、県は、本年4月の豪雨による浸水被害を契機に、翌5月には、県と関連の市で連絡調整会議を新たに設置いたしました。現在、引地川での有効な応急対策を含め、河川改修工事の進め方について、検討をしているところです。
県といたしましては、今後も「新セイフティリバー」に基づき、引地川の整備を、着実に推進するとともに、連絡調整会議の検討結果に基づき、市と連携して、可能な応急対策から、順次、実施してまいります。

要望

引地川の河川整備については、前向きな答弁いただきありがとうございました。
私も何人も床上床下浸水の被害を受けた方々のお声を伺ってきました。
ぜひ安心できるように取組みのお願いをし、私の質問を終わります。