公明党神奈川県議団

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職員OB等の活用について(3)学校現場における教育力の継承等について

鈴木 ひでし 議員(横浜市鶴見区)

質問要旨

本県の教員の年齢構成は、50歳代が大量に退職するため若手が増えており、経験豊富な教員の教育力の若手への継承が課題である。
また、現在、臨時的任用教員の方の中には、現場における様々な悩み等のある方もいると聞いており、他にも立場を超えて不安を和らげる取組の導入が必要ではないかと考える。
さらに、子どもたちへの教育において、民間等で培われた専門的な知識を有する方々の力を活用することも有効であり、高齢化社会が進む中で、地域のシルバー人材の活用も考えていく必要がある。

そこで、退職教員の活用を通じた教育力の継承による教員の人材育成に、今後、どのように取り組んでいくのか。また、高い実績を有する臨時的任用教員が感じている様々な不安の解消に向けた取組や地域の経験豊かなシルバー人材の活用についてどのように考えているのか、所見を伺いたい。

教育長答弁

現在、教員の大量退職・大量採用が続いており、ベテラン教員から若手教員への教育力の継承が大きな課題となっています。
また、若手教員が増える中で、出産や育児に伴う休業に対応するために、増加している臨時的任用教員へのサポートが急務となっています。
さらに、グローバル化や情報通信技術の進展などに伴い、激しく変化する社会において、子どもたちが、社会的に自立していくためには、しっかりした職業観を身に付けることが求められています。
そこで県教育委員会では、若手教員への教育力の継承を図るため、ベテランと若手の教員が一体となって取り組む、組織的な授業改善を通して、若手教員の育成に努めてきました。
今後、こうした取組を一層充実させる必要があることから、退職教員に若手教員への授業作りの指導・助言や、教員の採用にあたって、人材を確保するための業務などを担っていただきたいと考えています。
これらの取組については、年内に見直しを予定している、優秀な教員を確保・育成するための「教職員人材確保・育成基本計画」に位置付けていきます。
次に、臨時的任用教員の不安の解消についてです。
今後、臨時的任用教員が増えてきますので、生徒指導など様々な不安に丁寧に対応する必要があります。
そこで、経験豊富な退職校長などによるサポートデスクを新たに設けて、臨時的任用教員の不安の解消を図り、安心して仕事に打ち込める環境を整えていきます。
後に、地域のシルバー人材の活用についてです。学校現場では、これまでも企業の国際部門で活躍された方や、情報関係の技術者などの退職者を講師に招き、子どもたちの職業観を育成する取組を行ってきました。
今後、こうした取組を拡充していく必要があると考えています。
そこで、様々な分野で活躍された地域のシルバー人材の方々と学校をつなぐため、「スクール・人材バンク」の設置に向けて取り組んでいきます。
県教育委員会では、こうした取組により、学校全体としての教育力の向上に努めてまいります。

再質問

新しい教員の方々に対して、ベテランの教員をつけることを、計画の中に位置づけるということでございましたが、これをどのような形で行うのかをしっかり言っていただかないと、私も隅々まで読むわけにもいかないものですから、いつその計画が出て、どのような計画なのか、どのような形で行っていくのかということについてお願いいたします。

教育長再答弁

若手教員とベテラン教員ということの中でございますけれども、アンケート等によりますと、若手教員の一番の悩みというのは、やはり授業作りということでございます。また生徒指導というような部分についても、やはりベテランのノウハウ、そういったものが必要になってくるということでございます。
現在も新人の教員に対しては、総合教育センター等の指導主事など経験豊富な者が新採用の期間後もその職場を訪問して、直接授業を観察して指導したりといった取組を行っております。
こういった業務におきましても、退職校長等OBの方に活躍していただきたいというようなことでございます。

要望

一刻も早く、具体的な形をしっかり出していただきたい。
全般の今回の私の質問の中に入れた大きな底流は、やはりOBの方、特に教員や警察官の方には優秀な方がいっぱいいらっしゃいます。こういう方を何で現場でしっかりもう一度戻してお使いにならないのかな、という思いが根底にあったわけでございますので、その意図を汲んでいただき、今後ぜひとも教育長に対し、お願いしたいと思います。