公明党神奈川県議団

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DV被害根絶に向けた取組について

亀井 たかつぐ 議員(横須賀市)

質問要旨

「DV防止・被害者支援プラン」の名称にも表れているように、これまで県では、相談や保護など被害者支援に重点をおいた支援が行われてきた。しかし、被害者支援とあわせて、加害者対策を行わなければ、根本的な解決にはつながらず、DV被害をなくすことはできない。
DVというと男性から女性へという固定観念があるが、女性から男性へのDVも少なくなく、県では「配偶者暴力相談支援センター」がDVに関する相談を受けており、男性についても「男性被害者相談窓口」を設置して相談を受けてきたが、今後はDVに悩む男性加害者への対策にも積極的に取り組んでいく必要がある。

そこで、DV被害の根絶には、被害者支援のみならず、加害者対策も重要であるが、今後、加害者への対応を含め、県としてどのようにDV被害の根絶を目指していくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

厚木市の事件では、県の児童相談所が関わっていながら、男の子の命を救えなかったことは、真に遺憾であります。
その背景にDVがあったとのことであり、DVの相談窓口の周知を図ることはもちろん、未然防止の重要性について改めて認識したところです。
DVを防止するためには、人格形成の途上にある若い世代の意識啓発が有効であり、早い段階から暴力に対する意識を浸透させる必要があります。
そこで、デートDVに関し、今年度は、若者への啓発強化のため、大学生向けにはNPOと協働した出前講座を5校以上で実施します。また、高校生向けには、啓発冊子を県内の高校一年生全てに配布するほか、教育委員会と連携した教員研修を実施し、教員を通じて多くの高校生の啓発につなげていきます。
さらに、新たに中学生にも対象を広げ、相手を思いやることや、自分を大切にすることなどについて啓発していきたいと考えています。
中学生は発達段階に大きな個人差があり、配慮が必要であるため、教育委員会や学校現場と十分に連携して、高校生向けとは別に、新たに分かりやすい啓発資料を作成し、県内の全ての中学校に配布します。
また、加害男性も含めたDVに悩む男性専門の相談窓口を、今年11月に開設し、新たにスタートさせます。
この窓口には、加害行為をしてしまう人からの相談も適切に受けられるよう、男性の精神保健福祉士を配置します。
そして、同性の立場から相談者の思いを受け止め、気付きを促し、心を解きほぐしたり、必要に応じて専門のカウンセリングや医療サービス、更生プログラムを実施しているNPOなどの情報提供を行い、状況の改善につなげていきます。
今後、相談実績を重ね、ケースごとに検証し、NPOや専門家の協力も得ながら、加害者対応や未然防止などに役立て、DV被害の根絶をめざしてまいります。

要望

高校、大学のほかに、中学生までへの啓発ということも言っていただいた。
知事からの答弁にもあったが、教育委員会との連携、市町村教育委員会との連携も含めることになるかもしれないが、しっかりとお願いしたい。
新しい、男性相談窓口を11月に設置すると言っていただいた。
設置して、加害者側の相談を聴くという体制を構築していくことも大切だが、その相談を聞いたあとに、どのようなかたちでその加害者の方を更生するか、いい方へ持っていくか、その将来的なビジョンもしっかりと踏まえたうえで活動をお願いしたい。