公明党神奈川県議団

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認知症対策について(2) 軽度認知障害(MCI)への取組について

亀井 たかつぐ 議員(横須賀市)

質問要旨

認知症予備軍である軽度認知障害(MCI)は、もの忘れがあっても、認知症には至っていない状態であり、5年前後で約半数が認知症になると言われており、MCIの状態を改善することが肝要となる。しかし、MCIという言葉自体がほとんど知られておらず、自分がMCIの状態か承知している人はほとんどいないのが現状だが、最近では、簡易な検査で手軽にMCIかどうかチェックができるようになっている。県としても軽度認知障害に対する対応を強化していく必要がある。

そこで、認知症高齢者の増加が見込まれる中、軽度認知障害について、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

軽度認知障害、MCIは、認知症になる前の段階であり、もの忘れが同年代よりも多くなるなどの徴候が現れる状態を言います。
そして、こうした認知症の前段階の時期に、認知機能の低下を抑えることが、認知症予防に最も効果的であると考えられています。
しかし、MCIは、誰もが発症する可能性があるにもかかわらず、あまり知られていません。
そこで県では、今年度から、市町村が実施している介護予防事業に役立てていただくよう、「介護予防従事者研修」の中で、MCIへの対応の重要性を新たに盛り込んでいきます。
また、国立長寿医療研究センターの協力を得て、認知機能や記憶機能向上に向けた先進的な取組みとして期待される「運動による認知症予防プログラム」事業をスタートしました。
このプログラムは、運動しながら計算や、しりとりなどを同時に行うもので、認知機能等に不安のある高齢者を中心に、県西地域でモデル的に実施し、市町村の介護予防事業につなげることを目的としています。
早速、介護予防事業従事者や市町村職員等を対象に、プログラムの研修会を2回実施したところ、受講者からは、MCIの方に対するアプローチ方法の参考になったなど、好評を得ています。
以上の取組みと合わせて、MCIとは何か、また予防策や早期発見の重要性について、高齢者が集まるイベントなどの場で、積極的に発信してまいります。

再質問

軽度認知障害、MCIの取組みについてあまり知られていないと思いますが、介護予防事業や研修の中で重要性をしっかりと訴えていくことは、非常に重要なことなので評価をしたいと思います。
「運動プログラム」がこれから始まるということです。
現在、認知症の患者というのは、およそ400万人以上いて、なおかつ、この認知症の予備軍と言われているMCIの、軽度認知障害の方々もだいたい400万人ぐらいいます。この400万人を放っておいたら、5年前後で認知症になる確率が非常に高いということは、今質問の中で申し上げたとおりです。
この約400万人いる軽度認知障害の方々にしっかりと焦点を当てて、そこに手を施していくことが非常に大切だと思っています。
 この軽度認知障害の方々というのは、発見することが非常に難しく、わかりづらいのです。
 だけど、今は、簡単なキットでわかるようになってきているということもありますから、これをしっかり活用して、潜在化している軽度認知障害の方々を顕在化していくということ、それが一番大事ではないかと思っています。

そのためには、県全体として取り組むことは非常に難しいかもしれませんが、市町村と連携したりしながら、軽度認知障害の方々を顕在化していくことが必要ではないかと思いますが、県としてどのような形でこれに取り組んでいくのか、まずそれをお聞きします。

再質問への知事答弁

MCIの判定ツールの活用など、この市町村と協力した取組みについては、内容が詳細にわたりますので、保健福祉局長から答弁させます。

再質問への保健福祉局長答弁

MCIについては、判定ツールがございます。この判定ツールの活用など、市町村と協力した取組み、こういうような例でご質問をいただいたわけでございますけれども、今回、県がモデルとして実施をいたしますこの「運動による認知症予防プログラム」こちらでは、プログラム開始前・終了後に、国立の長寿医療研究センターが開発したアプリで、MCIの状態を判定することを予定しております。
現在、センターでは、多くの方が活用できる普及版のアプリ、これを開発しておりまして、今年度から来年度にかけて公開する予定と伺っております。
こうした普及版を、市町村や介護予防従事者等に情報提供して、介護予防、未病対策、こういうものに広くつなげていきたいと、このように考えております。

要望

プログラムの前段で判定もしていくということですので、是非それをしっかりと定着させていただきたいと要望します。