公明党神奈川県議団
スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの資質の向上と拡充について
渡辺 ひとし 議員(藤沢市)
質問要旨
本県において不登校は大きな課題であり、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど、専門的な知見を有する人と学校が協働で対応することが大変重要であると考える。
スクールカウンセラーの業務は、児童・生徒だけでなく、教職員や保護者にもカウンセリングなどを行い、一人ひとりの状況に応じて教職員と連携し、適切な対応を行うことであり、全てのスクールカウンセラーが果たすべき役割を理解し、任務にあたることが大切である。
さらに、文部科学省によると、教員に加えて多様な専門スタッフを配置し、様々な業務を連携・分担してチームとして職務を担う体制を整備することが重要であるとしている。
そこで、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの活用がより重要となっている中、資質の担保や力量の向上と拡充について、どのように取り組んでいるのか、所見を伺いたい。
教育長答弁
社会がますます多様化、複雑化する中で、子どもたちが抱える課題も深刻の度合いを増しています。専門的な知見をもって子どもたちに対応するスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの役割は、大変重要となっています。
お尋ねのスクールカウンセラーなどの資質の向上についてですが、県教育委員会では、まず、採用にあたって、臨床心理士などの資格や、福祉施設での相談経験などを重視しています。
また、採用後も、県教育委員会で作成した生徒から相談を受けるにあたってのガイドラインを用いて、事例検討も含めた研修等をきめ細かく実施しています。
特に、小・中学校に採用されている3年未満のスクールカウンセラーに対しては、今年度から、新たに教育事務所等に配置した、経験豊かな5名のスクールカウンセラーが、巡回でアドバイスを行っています。
こうしたスクールカウンセラーなどの資質の向上を図る取り組みとともに、その拡充にも努めてきました。
具体的には、今年度、県立学校においてスクールカウンセラーを3名増員しました。また、スクールソーシャルワーカーについても、小中学校を対象に、12名増員するとともに、新たに県立学校で10名を配置しております。
今後とも、こうした取組により、全ての子どもたちが、安心して学校生活を送れるよう、引き続きスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの質の向上と配置の拡大に努めていきます。
併せて、今後は教員自らが、スクールソーシャルワーカー的な視点をもって子どもたちを支援していくことも必要です。そこで、社会福祉関係の大学などと連携した研修の実施も検討してまいります。