公明党神奈川県議団
石油コンビナート地域の防災力の強化について
西村 くに子 議員(川崎市川崎区)
質問要旨
県では、平成25・26年度に、石油コンビナートにおける地震や津波等の被害を想定したアセスメント調査を実施し、今年度は地域住民に調査結果と併せて石油コンビナート事業者の防災対策などを伝える説明会を開催した。
説明会により、住居地域まで影響する爆発や火災は、可能性は非常に低いもののゼロではないことなどが分かり、今後も取組を強化する必要性を感じている。
現在、県では、アセスメント調査結果などを踏まえ、石油コンビナート等防災計画の修正を行っており、来年度から、この計画をいかに具体的に実行していくかが、重要な課題である。
そこで、地震や津波等による石油コンビナートの災害から、地域住民を守るために、今後どのように取り組んでいこうとしているのか、所見を伺いたい。
安全防災局長答弁
本県の石油コンビナートは、我が国最大級の規模を持っておりますが、その防災対策は、関係法令に基づき「石油コンビナート等防災計画」を県が策定し、取り組んでいます。
取組みの第一は、「設備の安全対策」です。
¥県は、従来から、全国的にも厳しい耐震設計などの自主保安基準を策定し、事業者と一体となって設備の安全対策を進めてきました。
3月中に石油コンビナート等防災計画を修正し、事故を早期に検知するための防災監視システムの整備など、より一層の設備の安全対策を進めていきます。
取組みの第二は、「防災訓練の充実」です。
これまでも、市の消防局や海上保安庁などと連携して防災訓練を実施してきました。
今後は、大規模災害を想定し、より多くの関係機関が連携して訓練を実施するよう充実してまいります。
取組みの第三は、「地域への情報提供」です。
本県の石油コンビナートは、市街地にきわめて近接しているという特徴がありますので、周辺地域の皆様に対する情報提供が大切です。
そこで、この半年で6回にわたり、県の工業保安課が、住民説明会を開催しました。
こうした取組みは、初めてのことでしたが、活発な意見交換や質疑の中で、防災訓練の充実などのご要望をいただき、計画に反映したところです。
今後も、こうした対策を進めながら、石油コンビナート地域が、安全・安心で、活力ある産業拠点であり続けるよう、しっかりと取り組んでまいります。