公明党神奈川県議団

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災害時における県立高校体育館の安全性確保と機能充実について

西村 くにこ議員(川崎市川崎区)

質問要旨

東日本大震災の際には、近くの学校へとの判断で県立高校に避難した方がおり、県立高校でも体育館等を開放したと聞いているが、受け入れるには、安全性の確保が必須である。熊本地震では、避難所となるべき公共施設のガラスが割れ、使用できなくなり、そのため野宿や車中泊を余儀なくされた方も多くいたと聞く。
 県立高校では、平成21年に避難施設としての機能が期待されている体育館等に、窓ガラスの飛散等を防止する飛散防止フィルムを貼っているが、飛散防止フィルムの耐用年数は約10年であり、来年には設置から10年が経過しようとしている。

 そこで、今後、県立高校体育館の安全性確保と機能充実に向けて、どのように対応していこうと考えているのか、所見を伺いたい。

教育長答弁

県立高校の体育館については、これまで窓ガラスに飛散防止フィルムを貼ったり、大規模な吊り天井や高所にある照明器具の落下防止ネットを設置するなど、安全性の確保に努めてきました。
 しかしながら、ご指摘のとおり、窓ガラスの飛散防止フィルムについては、全校の体育館に設置してから来年度で10年を経過することになります。このフィルムは、陽当たりや湿度などの影響により、その設置場所で、機能の劣化状況に差があり、10数年経っても、安全性に支障のない場合もあります。
 そこで、まずは今年度から順次、フィルムの現状を把握し、その状況に応じて、貼替えなど必要な措置を検討してまいります。
 また、県立高校体育館の避難所としての機能の充実についてですが、県教育委員会では、県立高校全校に移動可能な自家発電機を配備し、加えて一部の高校には太陽光発電及び蓄電池を設置するなど、災害時の電源等の確保を図っています。これにより、体育館において情報機器の利用が可能な状態となっております。
 併せて、避難所の指定を受けた県立高校には、食料や毛布、簡易トイレなどの市町の備蓄資機材を配備するなど、市町と連携した取組みを行っています。
 一方、避難所に指定されていない県立高校の体育館にも近隣の方や帰宅困難な方が避難して来られることも想定されます。
 そのため、避難所の指定の有無にかかわらず、県立高校全校において、避難者の受入に向け、現在、市町と協議を進めているところです。今後、こうした協議を通じて、避難者用物資の要請先や搬入方法についても、検討していきます。
 県教育委員会としては、引き続き、各学校の施設の状況確認を行い、安全性を確保するとともに、避難された方が安心して過ごすことができるよう、機能の充実を図ってまいります。

要望

今回は県立高校体育館のガラスについて採り上げさせていただきましたが、実は、体育館だけではないと思います。
 平成21年度に県有施設のありとあらゆるところで一斉に飛散防止フィルムを貼ったはずですので、特に通りに面してガラスがあるなどの重点項目についても、もう一度、県庁各局で対応を進めていただけるよう、要望いたします。