公明党神奈川県議団
特別自治市構想に対する県の向き合い方について
おのでら 慎一郎議員(横浜市旭区)

おのでら議員質問
指定都市は、
①国による税制上の不十分な措置を解消するため、特別自治市となって市域内の県税すべてを移管すべきと主張している点について、県はどのように考えているのか。また、
②いわゆる「受益と負担のねじれ」について、県としてどのように認識しているのか、所見を伺う。
知事答弁
まず、指定都市が、国による税制上の不十分な措置に対し、県税の移管を主張していることについてです。
現在、地方と国の仕事量は6:4ですが、租税の割合は4:6であり、仕事量に見合った地方税財源の確保は、指定都市だけでなく地方全体の課題となっています。
県税は、地方税財政制度の中で、国から、広域自治体の役割を果たすための財源として措置されていますが、不十分な状況は、県も、指定都市も変わりません。
そうしたことから、指定都市が財源の不足分を、同じ地方税である県税に求めることは不合理であり、本来、県と指定都市で連携し、地方税財源の確保を国に求めるべきと考えています。
次に、指定都市市民が県税の負担に見合うサービスを受けていないという、受益と負担のねじれについてです。
そもそも県税は、特定の地域で徴収した税を、その地域だけの施策に使うというものではなく、県内全域で「住民の福祉」の増進を図る行政サービスを提供するために徴収するものです。
「負担に見合ったサービスを県から受けていない」という指定都市の主張は、こうした租税の性質とは合わないものであると考えます。
県は引き続き、県民の皆様に対し、住民目線で分かりやすく県の考えを主張してまいります。
再質問
特別自治市構想に対する県の向き合い方についてご答弁いただきました。かつて道州制や大阪都構想、一部指定都市による大都市州構想が語られていた中で、知事も、13年ほど前になりますが、神奈川州構想を提唱したことがあると記憶しています。道州制が議論される背景として、当時は、廃藩置県以来変わっていない都道府県は既に制度疲労をきたしているということが決まり文句のように言われていました。
今、改めて知事として、広域自治体としてのあるべき姿、県の形も含めて、どのように考えているのか、所見を伺います。
知事答弁
これまでも、県は広域自治体として、市町村との役割分担のもと、県全域で総合調整機能を発揮するとともに、市町村を補完する重要な役割を担ってまいりました。
本県においても、急速に人口減少・少子高齢化が進展し、人的資源などが限られていく中、市町村への支援や自治体の垣根を越えた広域連携の推進など、県の役割の重要性は一層高まっています。
そのため、将来を見据えて、持続可能な行政運営を実現していくためには、県としては今後も、指定都市を含め、市町村と連携・協調しながら、広域自治体としての役割と責任を果たしてまいりたい、そのように考えております。
意見・要望
ありがとうございました。今後も都道府県という制度によって、しっかりと広域自治の役割を果たしていくと理解をさせていただきました。
こうした指定都市側の主張が一定の支持を得る背景には、指定都市域における県の役割が市民から見えにくいという構造的な問題もあるのではないかと考えています。さらには、指定都市側が、特別市は、当初「独立」と言っていましたが、「分離独立」ではなく「新たな協調関係の構築」であり、特別市も県を構成する一主体として一定の財政調整メカニズムを維持するとか、県有施設についても広域的役割を持つ施設は県に残すなどの見解も語られていることが、議論を複雑なものにしています。
特別自治市については、政令指定都市側は総力戦でやってきていますので、質問の中で申し上げたように、県としても、広域自治をどう再構築するかという本質的な制度論として考えるべきであり、そのための体制作りが求められているのではないでしょうか。県としてもさまざま作戦はあるかと思いますが、受け身の姿勢だけで良いとは思えないです。「逃げるが勝ち」というのは、このケースではないと考えていただきたいと思います。