公明党神奈川県議団
夜間中学校について
西村 くに子 議員(川崎市川崎区)
質問要旨
中学校夜間学級、いわゆる夜間中学校は、横浜市と川崎市に1校ずつ設置され、入学の条件は各市に在住・在勤とされているが、全ての方に義務教育を受ける機会を保障することは極めて重要である。
昨年7月に文部科学省から、義務教育を学ぶべき年齢において、十分な学習機会を得ることがないまま、義務教育を修了した者の受け入れを可能とする、「学び直し」の場としての新たな役割が示された。
本県においても市町村教育委員会と連携し、夜間中学校で学ぶことを希望する県民に対し、学習機会を積極的に提供できる対策を講じなければならない。
そこで、夜間中学校は、中学校を卒業していない方や、学び直しを希望する方へ「学びの場」を提供する大変意義ある場であると考えるが、今後、より多くの方が夜間中学校で学ぶことができるよう、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。
教育長答弁
現県内には、横浜市、川崎市にそれぞれ1校ずつ、中学校夜間学級、いわゆる夜間中学校が設置されています。
これまで、県教育委員会では、例えば夜間中学校を設置している川崎市と協議し、市内在住に加え在勤者まで入学枠を広げるなど、より多くの方が夜間中学校で学ぶことができるよう努めてきました。
こうした中、昨年7月に出された国の通知では、一度中学校を卒業した方でも、十分に義務教育を受けられなかった状況が明らかな場合は、夜間中学校に入学を認めることが適当という、考え方が示されました。
この通知を受け、県教育委員会では、各市町村教育委員会の対応を確認したところ、新たな夜間中学校設置の意向はなかったものの、「県と市町村で学び直しの場の実現について協議したい」「情報の共有が必要である」という意見をいただいたところです。
そこで、来年度、県・市町村教育委員会の主管課長をメンバーとして、夜間中学校を含む学び直しの場について検討する会議を設置していきます。来月にもそのための準備会を開催する予定です。
この会議では、まずは横浜市や川崎市の夜間中学校の入学要件の緩和や新たな夜間中学校の設置、それぞれの可能性について検討したいと考えています。
併せて、現在国でフリースクールを義務教育の場とする見直しなどの議論が進められておりますので、そうした動向を踏まえ、中学校段階における「新たな学び直しの場」のあり方についても幅広く検討してまいります。
要望
今回は前向きな御答弁いただきました。協議をするだけではなく、一歩二歩実際に進めていただけますよう、国とも連携を取り、特に政令市とは、人件費等とのねじれが解消するリミットが近づいていますので、特に横浜、川崎とはじっくりと懇談をしていただいて具体的に進めていただきますよう要望申し上げまして私の質問を終わります。